認知症 後見人 申請 やり方
- 認知症で判断能力が不十分な人が使うのは主に「法定後見制度」です。
- 申立て先は本人の住所地を管轄する家庭裁判所です。
- 申立てができるのは本人・配偶者・四親等内の親族などです。
- 申立手数料は収入印紙800円分で、別途診断書代や郵便切手代がかかります。
- 手続き完了までは一般に2〜3か月程度と案内されます。
所要時間の目安は、書類集めに数日〜2週間、申立てから完了まで2〜3か月。難易度は「書類が多くて面倒だが、流れさえ分かれば自分でもできる」レベルです。
前提として必要なのは、本人の戸籍や住民票を取れる立場であること、そして医師に診断書を書いてもらえることです。
認知症 後見人 申請 やり方の結論

認知症の人の後見人申請は、医師の診断書を取り、必要書類をそろえて本人の住所地の家庭裁判所に「後見開始の申立て」をするのが基本のやり方です。
ここを押さえれば全体の8割は理解できます。判断能力がすでに低下している場合、自分で後見人を選ぶ任意後見はもう使えません。家庭裁判所が選ぶ法定後見になります。
正直に言うと、私が父の申立てをしたとき一番手こずったのは書類集めでした。手続きそのものより、戸籍を遡って取り寄せる作業に時間がかかった記憶があります。
このページの内容(目次)
この記事は「認知症の人の後見人を申請するやり方」を、ケース・相談先・書類・費用・期間の順で具体的に解説します。
- どんなケースで後見制度が必要になるか
- 相談はどこから始めればいいか(市区町村・家庭裁判所)
- 申立てに必要な診断書と本人情報シート
- 費用と期間の目安
- 選任後にやること
成年後見制度を使ったケースを見てみましょう
成年後見制度が必要になる典型は、認知症で本人が契約や財産管理をできなくなったケースです。
私の父のときは、施設入所の契約と、定期預金の解約で詰まりました。銀行は本人確認が取れないと動いてくれない。家族でも勝手に下ろせない。これが現実です。
よくあるのは、預金が凍結されて医療費・施設費が払えない、実家を売って介護費用に充てたいのに本人が売買契約を結べない、といった場面です。
こうしたとき、家庭裁判所が選んだ成年後見人が本人に代わって財産を管理し、契約を結びます。これが制度の使いどころです。
今必要な方にもこれからの方にもそれぞれにあった制度があります。
![法定後見~申立てに必要な書類と費用~13[成年後見制度について]](https://i.ytimg.com/vi/tmOEAvk6IF0/mqdefault.jpg)
判断能力がすでに落ちているなら法定後見、まだ元気で将来に備えたいなら任意後見、と入口が分かれます。
認知症が進んでから「任意後見にしたい」と思っても、もう契約能力がないため使えません。ここは間違える人が多い分かれ道です。
| 制度 | 使うタイミング | 後見人を決めるのは |
|---|---|---|
| 法定後見 | すでに判断能力が低下している | 家庭裁判所 |
| 任意後見 | 判断能力があるうち(将来に備える) | 本人(契約で指定) |
任意後見は契約しただけでは効力が出ません。判断能力が落ちた後、家庭裁判所が任意後見監督人を選任して初めて動き出します。
相談の流れ
後見人申請は、まず相談先を決めるところから始めると迷いません。
私がおすすめする順番は、地域の窓口で全体像をつかんでから、家庭裁判所で具体的な手続き案内を受ける、という流れです。
- 市区町村の窓口や地域包括支援センターで相談する。
- 必要書類と全体の流れを把握する。
- 本人の住所地を管轄する家庭裁判所に手続きを確認する。
- 医師に診断書を依頼する。
- 書類をそろえて申立てをする。
ここまでできていれば、あとは書類を埋めていく作業です。流れが頭に入っているかどうかで、しんどさが全然違います。
市区町村・民間団体等への相談
最初の相談先としては、市区町村の高齢福祉窓口や地域包括支援センターが入りやすいです。
ここでは制度の概要、申立てができそうか、専門家を紹介してもらえるか、といった全体像を確認できます。
費用を抑えたいなら、自分で申立書を作る前提で相談するのも手です。司法書士や弁護士に丸ごと依頼すると数万円〜十数万円の報酬がかかります(事務所により幅があります)。
うまくいかないとき——窓口で「ここでは分からない」と言われたら、次の家庭裁判所の手続案内に進んでください。窓口によって対応の差は正直あります。
家庭裁判所の手続案内

家庭裁判所では、申立書の書式や必要書類の一覧を案内してもらえます。
多くの裁判所が後見申立て用の書式と記入例を用意しています。まずは管轄の家庭裁判所のサイトか窓口で、申立てセット一式を入手してください。
申立てができる人は、本人・配偶者・四親等内の親族などです。ここに当てはまらないと、原則として自分では申立てできません。
家庭裁判所への相談
申立て先は、本人の住所地を管轄する家庭裁判所です。これを間違えると受け付けてもらえません。
本人が施設に入っている場合、どこを「住所地」とみなすか迷うことがあります。判断に迷ったら管轄の裁判所に電話で確認するのが早いです。
申立て後、家庭裁判所は親族に後見人候補者の意向を確認することがあります。誰を候補者にするか、家族で事前に話し合っておくとスムーズです。
成年後見制度の申立における診断書と本人情報シートについて
申立てには医師の診断書が必須で、これが本人の判断能力を裁判所が判断する土台になります。
診断書は裁判所が定める書式で、かかりつけ医や認知症の主治医に書いてもらいます。本人の生活状況を伝える「本人情報シート」を福祉関係者に作ってもらい、医師に渡すと診断書が書きやすくなります。
精神の状況について鑑定が必要と判断されると、鑑定費用は申立人負担になることがあります。金額は事案ごとに異なります。
私の経験では、診断書を依頼してから受け取るまで2週間ほどかかりました。早めに動いておくのが正解です。
法定後見制度における成年後見人等の選任

家庭裁判所は、本人の判断能力に応じて後見・保佐・補助のいずれかを開始し、後見人・保佐人・補助人を選任します。
| 類型 | 本人の判断能力の目安 | 選任される人 |
|---|---|---|
| 後見類型 | 判断能力が欠けているのが通常 | 成年後見人 |
| 保佐類型 | 判断能力が著しく不十分 | 保佐人 |
| 補助類型 | 判断能力が不十分 | 補助人 |
認知症がかなり進んでいる場合は後見類型になることが多いです。どの類型かは診断書の内容をもとに裁判所が決めます。
選任後、後見人は原則1か月以内に財産目録と収支予定表を裁判所に提出します。そして原則として少なくとも年1回の報告が求められます。
認知症発症後の成年後見制度とは
認知症発症後の成年後見制度とは、判断能力が低下した本人の財産管理と契約を、家庭裁判所が選んだ後見人が代わって担う仕組みです。
できることは、預貯金の管理、不動産の管理・処分(裁判所の許可が要る場合あり)、施設や医療の契約、本人に不利な契約の取り消しなどです。
一方でできないことも明確です。本人の代わりに手術への同意(医療同意)はできません。日常の買い物まで全部禁止するような縛りもしません。本人の意思を尊重するのが大前提です。
| できること | できないこと |
|---|---|
| 預貯金・財産の管理 | 医療行為への同意(手術の同意など) |
| 施設・医療の契約 | 本人の身元保証人になること |
| 不利な契約の取り消し | 本人に代わって遺言を書くこと |
ここでよく聞かれるのが費用と準備物です。基本の申立手数料は収入印紙800円分。登記手数料の案内では収入印紙1,400円分が示されています。郵便切手代は裁判所ごとに違うので、申立先に確認してください。
| 項目 | 金額の目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 申立手数料 | 収入印紙800円分 | 後見開始の申立て |
| 登記手数料 | 収入印紙1,400円分 | 成年後見制度の案内による |
| 連絡用郵便切手 | 裁判所ごとに異なる | 申立先に要確認 |
| 鑑定費用 | 事案ごとに異なる | 必要な場合に申立人負担 |
| 診断書代 | 医療機関による | 別途必要 |
準備するものは、申立書、医師の診断書、本人の戸籍謄本、住民票、財産目録、収支状況報告書、親族関係図、候補者事情説明書など。数が多いので、チェックリスト化して一つずつ潰すのが結局いちばん早いです。
この手順どおりに進めれば、書類をそろえて家庭裁判所に申立てを出し、2〜3か月後に後見人が選任される——というゴールまでたどり着けます。私の父のときも、この流れで無事に口座の管理ができるようになりました。
よくある質問
よくある質問
- 裁判所 後見ポータルサイト
- 成年後見制度とは(厚生労働省 成年後見はやわかり)
- 任意後見制度(厚生労働省 成年後見はやわかり)
- 申立てできる人・手続の流れ(成年後見制度を利用される方へ/相続まどぐち)
- 後見開始の審理について(裁判所 後見ポータルサイト)
- 申立てに必要な書類(成年後見の申立て/弁護士法人)
- 選任後の財産目録・年1回報告(成年後見の手続き/相続まどぐち)
- 申立費用の目安(任意後見監督人選任の申立て案内/厚生労働省 成年後見はやわかり)
- 手続期間・必要書類の目安(成年後見制度の手続き/LegalEstate)
- 裁判所 後見ポータルサイト
- 成年後見はやわかり(厚生労働省)
- 成年後見制度を利用される方へ(相続まどぐち)
- 成年後見の申立て(弁護士法人)
- 認知症と成年後見制度(LegalEstate)
